スイス ヨーロッパ旅

スイス チューリッヒ 春のお祭りゼクセロイテン

この記事のまとめ

  • スイス チューリッヒの春のお祭り「セクセロイテン」の話です。
  • このお祭り、中世の頃から続いていて、今の形態になったのが19世紀ごろとのこと。歴史あるお祭りだ(スイス文化庁WEBサイトより)
  • 毎年4月に行われ、日曜日は中心部を子供達がパレードする「キンダーパレード」が、月曜日の18時にメインイベントである「雪だるまを燃やす」ことが行われる。
  • その年の夏が良い夏かどうか、この雪だるまの燃え具合が教えてくれるのだ。
  • 目的は違うけど日本のどんど焼きを連想させる。どんど焼きは無病息災や厄払いがメインだけどね。

チューリッヒのの春のお祭り「セクセロイテン」

スイスの寒い冬が終わり、春分を過ぎれば日も長くなってくる。スイスの素晴らしい季節の始まりである。熊太郎も埼玉県人として、チューリッヒのクッソ寒い冬が苦手でさ、早く春来ないかなと思っていたものだ。

大体3月最終週にサマータイムが始まるんだけど、そうすると日没時間が19時台になるんだよ。3月下旬から10月中旬までがベストシーズン。ウィンタースポーツ好きな人は別として、スイスに観光に行くならこの時期がおすすめです。言い換えればサマータイムの時期ってことだね。

さて、そのお祭りは冒頭申し上げた通りなんだけど、もう少し詳細を書くと、

  1.  冬が終わり春が到来する時期に開催。2024年は4月14日(日)〜15日(月)に開催された。
  2.  祭りの名前は「セクセロイテン」(Sechseläuten:綴り的にはゼクセロイテンと最初は濁った「ゼ」と発音しそうだが、オフィシャルサイトには「セ」と書いてあるのでセクセロイテンと書きます)
  3. セクセロイテンは「6時の鐘」の意味で「6時=仕事が終わる」→「冬が終わり春が来る」ということらしい。
  4. 雪だるま(冬の象徴)を月曜日の夕方6時に燃やす→冬が消え春を迎える。
  5. 日曜日はキンダーパレードという子供パレード、月曜日はギルドと呼ばれる職人組合がパレードを行う。

こんな感じなんだけど、この燃やされちゃう雪だるま「Böögg(日本語的発音で読むとベーグ)」の燃え尽きる時間でこの先の天候、そして今年の夏が良いものか否かがわかるという、古くからの言い伝えがあるのだ。

 

日曜日のキンダーパレード(子供達によるパレード)

キンダーパレードはこんな感じだ。オフィシャルサイトの映像を発見

お祭り前、お菓子屋さんに飾られたベーグさん(本物はこんな可愛くない)

日曜日のキンダーパレード、地元民の他、国別にパレードに参加する。外国人比率20%のスイスらしい。(これ2013年の写真)

国ごとにパレード(これは2012年)

日本チームはチューリッヒ郊外にある日本人学校を中心として和太鼓パレードを行う。

古いヨーロッパの街並に響き渡る和太鼓。日本に限らず各国の子供達は道端の人にお菓子を配りながらパレードするんだ。

こいつがベーグさん。

顔怖いベーグさん

写真の天気がまちまちなのは、2012年は雨の中のパレード、2013年は快晴だったから。

チューリッヒ湖の先にはアルプスの山々が。

パレードには多数の馬が使われるので、

パレード後は馬糞ですごいことになる。(スイスのすごい所は、即座に清掃車が出動してあっという間に片付けることだ)

月曜日のメインパレード

翌月曜日。チューリッヒの会社は午後半休になり、街中は完全にお祭りモード。午前中の仕事なんてあってないようなものだ。

市内の主要な道路沿いには見物客がたくさん。3つ上の写真の通り大通り沿いには見物客用のベンチが設置される。

ベーグさんが燃やされる

チューリッヒ中央駅から20分くらい歩いた湖の辺り、オペラハウス前の広場でメインイベントが行われる。

場所の名前がセクセロイテン広場だからね。

ベーグさんは当日燃やされる場所に鎮座(この写真は2012年)

そして午後6時。据え付けられたベーグさんに火が放たれる。奥に見えるのはチューリッヒのオペラハウスです。

2013年、快晴の天気故、雪だるまは乾燥しきっているはずで、観衆も皆「今年はあっという間だぞ」と思いこんでいた。

こんな感じで燃やされてしまう(2012年のポスター)

後述するけれど、こうやって地元TVが実況中継するんだよ。

しかしなかなか燃えない。見物客もだんだん飽きてきているのがわかる。

結果35分もかかって終了。

歴史上ワースト3の結果(当時)

※チューリッヒ州のWEBサイトに過去の燃え尽きるまでの時間が書いてあった。

夏を占うベーグさん

2013年はこの雪だるまの呪い?を見せつけられた。祭りの後、チューリッヒの天気は不安定で5月でもコートを着ないといられない位。6月は毎週末雨で寒い。結局初夏のスイスを感じられないまま7月に突入。

地元出身の方「こりゃ完全に雪だるまが原因だ」と。。。

さて、2024年はどうだったかというと??

なんと強風のため、火を点けるのが中止になるという史上初の出来事が発生!

結局後日、アッぺンツェル地方でひっそり?燃やされるそうな(4月下旬時点まだ燃やしていないみたい)

日本でもこの様子が見られる

スイスの18時って日本の深夜1時なのね(時差夏時間なので7時間)

インターネット中継でリアルタイムに燃える様子を観る事ができるんだよ。

地元TV「TeleZueri」、例えれば東京のMXテレビのような存在です。

こいつがインターネット中継してくれる。

このサイトを見るとスイスドイツ語がいかに普通のドイツ語と発音が違うのかわかると思うよ。

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