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2013年12月。海外赴任が終わる月に最後の足掻き的なスイス国内日帰り旅をした話です。
Contents
この記事のまとめ
- スイスチューリッヒから日帰りができるところ、かつ真冬の季節に置いて名残惜しいスイスを感じられる場所、ということで選んだ先はベルナーオーバーランドのエリアでした。
- ただ、ユングフラウヨッホまで電車で行くとなるとお金も時間もかかる。あのエリアで真冬の時期に手軽に行けるところはないかと検索した結果、目的地としたのはFirst。 英語でファーストと書いてフィルストと読む。 ここからアイガーがよく見える。
- 山登りの装備なんかなくても、防寒対策さえしっかりしておけば、問題なくフィルストに行くことができます。
- もし皆さんも日中チューリッヒやベルン滞在で、やることがない。そんな場合の訪問先として参考になるんじゃないかと思ってまとめてみました。
フィルスト(first)ってどこ?
フィルストはベルナーオーバーランドエリア、日本人がイメージするスイスアルプス観光の中心地であるこのエリアにおいて、主役とも言える3つの山、アイガー、メンヒ、ユングラウを正面に見て一番左手に位置するスポット。
これはユングフラウの公式Webサイト
訪問の季節を選べるのであれば上記別記事のように山々の雄大さを感じ、清々しい空気に触れられる夏季に行きたいところだが、今回は12月に訪問という制約がある中行ってきました。
チューリッヒから電車で行くとなるとチューリッヒ中央駅からベルン経由でインターラーケン、そしてそこから山岳鉄道に乗りかえてグリンデルヴァルドまでいく。そこからしばらく歩いてスキーゴンドラのようなものに乗ってfirst到着。こんな感じだ。
電車で3時間強。日帰りするには勿体無いがもう翌週には日本に戻らねばならない身。仕方がない。
電車のチケット購入
スイス在住者のケースとスイス国外からの旅行者とは違う。
スイス在住者の場合、結構な割合でHalbtax、英語でHalf fare cardというものを持っている。日本語だと「鉄道料金が半額になる年パス」とでも訳そうか。それを持っていると一日乗り放題券、これをTageskarte(ターゲスカルテ)78CHF(スイスフラン。2024年現在、2013年当時は71CHFだった)を買えばOK。
スイス国外から来た方は、ユーレイルパスを持っていたりすると思うので、そういった周遊券を使って移動となる。
何も持っていない方は通常料金で買う形になる。2024年正月、スイス国鉄(SBB)のWebサイトを検索したら往復243CHFと出た。かなり高い!
これがTageskarteです。
チューリッヒから日帰り旅出発
ますはチューリッヒ中央駅からベルンに向かう列車に乗る。
列車はこの赤い機関車に押されながら進む。左はドイツの特急ICE。出発時刻はだいたい10時。
2等車の車内。コートを引っ掛けるところにあるのはコンセント。こっちの鉄道は準急レベルでもコンセント使用OK。みんなスマホを充電している。
チューリッヒからベルンを経由しインターラーケンに向けて列車は進む。(窓が汚いね)
ベルンで乗り換えるパターンもあるし、直通パターンもあります。
おおよそ2時間でアルプス(ベルナーオーバーランド)の玄関口、インターラーケンに到着。
ここからBOB(Berner Oberland Bahn:ベルン州高山鉄道ってな感じか)に乗り換え。
グリンデルヴァルド行き
冬の観光客もチラホラ。でも夏ほどではない。
Interlaken OST駅前。快晴。
本日の最終目的地はFirst(フィルスト)。グリンデルヴァルドからさらに奥に行った場所。
インターラーケンからアルプス観光の中心地グリンデルヴァルドへ向かう。上の写真の左側。フィルストはその左端にあります。
目的地はあの山々だ。
訪問したのは12月中旬から下旬だけど当時そんなに雪がない。
車内。空いています。
列車は進むよ
日陰は寒々としています。
滝も凍っています。
右に左に写真を撮影しているということは、結構車内空いていたんだと思います。
斜面の家々も雪で閉ざされている感じ
だいたい30分くらいでグリンデルヴァルドに到着。ここも日陰。
グリンデルヴァルドからフィルストへ
グリンデルヴァルドはスイス赴任中2回目の訪問である。一度目は2012年秋に家族とハイキングしに来た時。今回は一人真冬の旅。
グリンデルヴァルドの駅前は寒々としています。
で、クライネシャイデックやユングフラウヨッホに行く人は駅前から電車に乗り換えるのだが、今回の目的地フィルストは違う。ここからロープウェーというかスキーゴンドラみたいなのに乗って向かう場所。
BOBのグリンデルヴァルド駅から少々町を歩く。
そこはホテルやスーパー、銀行なんかがあるセンター街なので飽きることはないのだが、路面が凍っていて緩やかなこの坂が結構スリッピー。
程なくしてフィルスト行きゴンドラの乗り場に到着。
このゲートを通りゴンドラ乗車。
フィルストの様子はこのサイトを見るとよく分かる。
https://www.myswitzerland.com/ja/experiences/grindelwald-first/
スイス観光局のサイトです。
ここ、お笑いの岡村くんが東出と猿旅でフィルストフライヤーっていう滑空?を楽しんでいたところなんだよね。熊太郎はそれを帰国後知った。夏だったらやったんだけどなぁ。
一人寂しくゴンドラに乗る。この時期スキーヤーを見かけます。
フィルストはアルプス三山、ユングフラウ、メンヒ、アイガーの内、アイガーがよく見えるのです。
ゴンドラはぐんぐん上がっていく。
標高が高くなるにつれて空が青くなっていく。
途中90度に折れ、終点に到着する。
フィルストからの眺望
寒いけど、きっっっもちエー。
写真に写っている一番高い山がアイガーです。黒いところが有名な北壁だと思います。
この時13:30。
フィルストのレストランで昼食。
フライッシュケーゼ。そのまま訳すと「肉チーズ」これってソーセージの一種。型で作った加工肉。ケーゼ(チーズ)っていうけれど特にチーズが入っているわけではない。その形からついた名前だと思います。
そして飲み物はスイスの代表的なソフトドリンク「Rivella(リベラ)」乳酸系炭酸飲料です。たまに自宅でも子供と飲んでいたのだが、味はオロナミンC+ジンジャーエールっぽい感じ。
こうやってスイスから離れて日本で暮らしているとあー飲みてえなぁと思う。ということで仕事でスイスに行った時、必ず買って飲んだりしています。
リベラって言ってもなかなか通じなくて苦労したのが懐かしい。
ちなみにリベラとフライッシュケーゼで当時2,000円くらいでした。(1CHF=100円くらいでした)今の為替の状況だと3,000円以上するね。(2024年正月時1CHF=165円)高いよなぁ、スイスの外食。
しつこいようですが、奥の高い山がアイガー。
赴任中最後となるベルナーオーバーランド訪問。次来るときはリタイア後かなぁ。
フィルストでランチ食べた後、グリンデルヴァルトに戻る。
スリッピーな坂を慎重に歩いていきます。
駅のホームはご覧の通り凍っています。
このまま真っすぐ帰らず、インターラーケンの町を歩いて帰ることにした。この二つの駅間には時計ショップや土産物屋が軒を連ねています。
OST駅からWEST駅まで歩く。
途中、偶然にもムスタングが展示されていた。
この旅の前週に行ったドーヴィルロケ地旅。
「男と女」で映画に出てくるムスタングと一緒。うーむ、これも偶然ではあるまい。
インターラーケンから見るアルプスの山々
静かな感じ。やはり夏に比べると観光客は少ないね。
トゥーン湖。
さらばスイス高地。
フィルスト日帰りプラン
さて、このように熊太郎のスイス赴任中の最後の旅となったフィルストへの旅。当時の日帰り旅のスケジュールをまとめるとこんな感じだ。
https://www.sbb.ch/en
スイス国鉄の時刻表を参考に整理すると、
10:02 チューリッヒ中央駅発 ベルン 10:58
11:04 ベルン インターラーケンOST 11:58
12:04 インターラーケンOST グリンデルヴァルド 12:40
ここから徒歩でfirstのロープウェー乗り場
12:50ごろロープウェーに乗って13:15ごろfirst到着
firstで山を堪能し、昼食。
1時間ほど滞在し、帰路。
途中ぶらぶらして19:00ごろチューリッヒ中央駅到着。
熊太郎はインターラーケンを散歩しましたが、途中首都ベルンに立ち寄り世界遺産の街を見学するというのもアリだと思います。
フィルスト訪問のまとめ
熊太郎独自 オススメ評価
★★★★★★★★★☆ 9 アクセス →防寒さえしっかりしておけば手軽にアルプスの絶景を見ることができます。さすがにチューリッヒから片道3時間強かかりますが。
★★★★★★★★★⭐︎ 9 シニア向き →滑らないように注意すればホントお手軽です。
★★★★★★★★⭐︎⭐︎ 8 満足度 →そりゃ誰もが知っている場所ですからね。ただせっかく行くのなら夏季にメインエリアであるクライネシャイデックの方に行きたいところ。
★★★★☆☆☆☆☆☆ 4 天候に左右されない度 →満足度は天気次第。ここが問題。
★★★★★★★★☆☆ 8 季節に左右されない度 →ハイキングは夏だけですけどね。観光だけなら冬でもOKです。でも行くならやっぱり夏ですよ。
やっぱりスイスに行くなら山を堪能しないとね。
スイス滞在で一日フリータイムがあるなら、世界遺産の街ベルンと、今回のグリンデルヴァルト&フィルストにセットで訪問するというのはいかがでしょうか?電車賃が結構かかりますけどね。