南フランスといえば日差しが強く、そして明るく、自然豊かで老後の生活を謳歌できるような印象があります。
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週末にプロヴァンスに行ってみることにした。
時は1990年代前半。熊太郎が若かりし頃に南仏ブームというのがありまして、ピーターメイルって人が書いた「南仏プロヴァンスの12ヶ月」という本がベストセラーになったんだよね。
この本は南フランスのプロヴァンス地方に移住したのイギリス人の生活を描いた本で、熊太郎も憧れを抱きながら読んだ記憶がありまして、その印象が残っているのかもしれません。学生時代に貧乏旅行で欧州ブラブラ旅行をした際、駆け足でプロヴァンスを訪問したことがあったのですが、仕事でスイスに住むことになり、時間ができたら再訪したいなと思っていたんですよね。駐在時代の8月にちょうど家族が夏休みで日本に一時帰国することになり、一人になった熊太郎はぶらっと行ってみようということになったのでした。
ただ悲しいかな日本のビジネスマン。なかなか長期休暇が取れなかったため、金曜日早めに仕事を上がり、二泊三日で行くことにしたのでした。
チューリッヒからアヴィニョンまで電車旅
勤務地チューリッヒからは電車でプロヴァンスの玄関口アビニョン(勝手に玄関口と命名)まで行ってみようと時刻表を検索、チューリッヒを16時頃出発してジュネーブに19時前に到着。その後ジュネーブからフランスに入りリヨンまで普通列車で2時間。最後にリヨンからTGVでアヴィニョンまで1時間(これはネットで切符を予約)。7時間かかるけど、車で行くより楽なので電車をチョイスしたのでありました。
当時と多少時刻は前後すると思うけど、だいたいこんな行程でした。
チューリッヒ 16:04 18:47 ジュネーブ ここまでスイス国内旅行
ジュネーブ 19:30 21:22 リヨン フランスのローカル線。時間かかる区間
リヨン 21:54 23:02 アヴィニョンTGV ここはTGVでビュンと移動
参考までに以下はスイス国鉄とフランス国鉄のサイトです。どっちも英語サイトがあるので検索しやすい。
https://www.sbb.ch/en
https://www.sncf.com/en
まぁこんな計画で行ったわけですが、当時スイス人の同僚に話をしたら「クレイジーな日本人だな」とか「いわゆる日本スタイルだな」とかいろいろ言われました。
まず金曜日の午後、仕事をさっさと終わらせ、同僚に今日はちょっと早く帰るわー、と伝え会社を出ます。(すでに小型のスーツケースを持参しているので、旅行するのバレバレなんですが)
この時熊太郎はスイスの西側、つまりジュネーブ方面には足を踏み入れたことがありませんでした。大学時代に行ったことはあったのですが、今回のように電車で西のほうに旅するのが初めて。
スイス国内の言語の境を体験
社会の時間でスイスは4つの言葉、ドイツ語、フランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語が公用語として使われているというのを学んだ記憶があると思います。6割位がドイツ語、3割フランス語、そして1割がイタリア語でロマンシュ語はごく少数という割合です。チューリッヒ、バーゼル、首都ベルンなどはドイツ語、南側のイタリア国境エリアはイタリア語、今回訪問するジュネーブやローザンヌなどはフランス語圏です。これまでずっとドイツ語圏で生活しているので、ドイツ語当たり前という生活が普通と思っていたのですが、乗車している列車がビール/ビエンヌ(Biel/Bienne)という駅を境に言語が変わると言う体験をします。
チューリッヒエリア、電車の中はまずドイツ語でアナウンスありその後フランス語、英語で放送があ流のですが、この駅からフランス語が1番目の説明言語になります。乗車しているお客さんもフランス語で会話する人が目立ちます。また熊太郎は英語しかわからないんですけどね。さてそんなことを体験しつつ西へ西へと電車は進みます。
これはローザンヌあたりのぶどう畑
天気予報もいい感じ。目的地の南仏の夏はカラッと晴れる日が多い。期待できます。
ジュネーブまでは勝手知ったるスイス国鉄SBB(フランス語圏ではCFFという)手慣れた感じでサクッとジュネーブまで辿り着く。
この時、熊太郎がジュネーブの街を見るのは20年ぶりのこと。さすがにどんな街だったのかなんて全然覚えていませんな。
乗換の時間が少々あったので小さめのキャリーバックをゴロゴロ転がしながら駅周辺をうろうろしてみる事とする。
カーッ、やっぱりフランス語だよ。同じスイスなのに。
これはジュネーブ駅の地下街の写真だ。書いてあるものすべてフランス語でございやす。
その後スイス国鉄と同じジュネーブ・コルナヴァン駅からリヨンに向かう電車に乗る。
何番線あるか定かではないけれど、端の方の番線にその見慣れぬ電車は停まっていた。
TERと言われるフランス国鉄「SNCF」の電車である。
予想に反して電車は3〜4両の短い編成。
今日は金曜日の夕方。結構な人が待っている。こりゃ座れるか??
結局満席の状態で出発。熊太郎はなんとか窓際の席を確保。
ここからは淡々とリヨンに進んで行く。さしたる有名な場所もない荒れた土地という感じ。
日が長いので車窓を見る事ができるのはラッキーだ。
これは21時頃のリヨンまでもうすぐのトコ。
日が暮れる。。
リヨンには若干の遅れで到着。TGVまで時間がない!走る熊太郎。
なんとか飛び乗りセーフ。でもここで忘れたのがフランス国鉄は乗る駅でチケットに刻印をしなければならないことである。結局この時は車内検札もこなかったので事なきを得ましたが、フランスの電車に乗る時は要注意です。
7時間かけてアヴィニョン到着
ちょっとドキドキの1時間をTGVで過ごし最終目的地のアヴィニョン到着。
アヴィニョンのTGV駅は街の外れにある。在来線の駅のある中心部へはバスで15分ぐらい。
夜11時の駅前は当然暗く閑散としている。
ちょっとビビりながらも他の旅行客とバス停でバスを待つ。でも自分だけではなく、それなりに旅行者がいた。そして一組だけ日本語しゃべる夫婦がいたなぁ。
明日からはレンタカーでの移動。レンタカーはTGV駅前側にあるので明日午前中に再びTGV駅に向かわねばならない。ということでアヴィニョン中心部のバス停で時刻表を撮影。
ここからは市街地。立派な城壁に囲まれた中をてくてく歩く。
金曜の夜なのでお店は賑わっている。熊太郎は空腹だったが、さすがに旅の疲れで食事をする気力がなかった。
予約したホテルはココ。Kyriadは日本で言えば東横インみたいなチェーンホテルである。熊太郎の知るところ、KyriadとIbis系がフランスではメジャーなホテルチェーンだろう。
https://avignon-palais-des-papes.kyriad.com/en-us/
アヴィニョンのランドマーク、アヴィニョン教皇庁の近くなので観光にはとても便利。
一泊朝食付きで89EURであった。
とりあえず金曜日夕方の7時間の移動は終了〜。翌日はアヴィニョン観光から始まります。